Webサイトの編集方針を考えてみる

前提条件が大体出揃ったところだが、コンテンツの作成を闇雲に始めるのは、やはり無謀。購入して良書だと思いつつあまり出番のなかった「コンテンツ・デザインパーン」に沿って編集方針を考えてみた。

コンテンツ・ブリーフ

コンテンツブリーフとは、これから作っていくコンテンツについてあらかじめ色々と明確にしたり、決めたりしたリストのこと。
コンテンツの全体像をみることができる便利なリストなので、途中で迷ったりブレたりすることなく実制作作業をすることができるスグレモノだ。
リストの項目は次の通り

  • 伝え方の工夫
    • 顧客と商品の関連性
    • 目的(わかってもらうこと・させたいこと)
  • 切り口
    • 伝える内容の工夫
    • 商品特徴
    • ターゲット顧客
    • 利用シーン
    • 顧客便益
  • 伝える体裁の工夫
    • 表現
    • メディア活動

はじめから順に全ての項目を埋める必要はなく、埋められるところを埋めながら全体を考えていくやり方が良いらしい。

コンテンツ・ブリーフを書いてみる

実際に書き出しものが次の通り。

伝え方の工夫

  • 顧客と商品の関連性
    • どんな会社なのか、何をかっているかいしゃなのか知りたい人(探索者;前期)
    • 近い将来、サービスを利用しようとしている人(探索者:後期)
  • 目的
    • わかってもらうこと
      • デザイナー向けのエンジニアリングサービスを提供していること
    • させたいこと
      • 何かのきっかけで相談してもらう
  • 切り口
    • 自分がどんな問題で困っているのか?を気がついてもらう

伝える内容の工夫

  • 商品特徴
    • デザインを熟知したエンジニアリングサービスが複数ある
  • ターゲット顧客
    • デザイナー、デザイン事務所
  • 利用シーン
    • デザイン作業を効率化したいと思う
    • Web構築やWebマーケティングに自信がない
    • 自社のデザイン領域を拡げたい
  • 顧客便益
    • 快適なデザイン作業環境を構築できる
    • よりよりデザイン提案ができる

伝える体裁の工夫

  • 表現
    • コピー
      • 「Engineering でDesingを強くする。私たちは、あなたの会社のR&D部門です」
    • メインビジュアル
      • シンプルなロゴアニメーション
  • メディア活動
    • レスポンシブWebデザインにして、あらゆる端末で見てもらえるようにする
    • SNSも徐々に連携&活用していく

最初に書き出したのは、既に決まっていた「伝える内容の工夫/ターゲット顧客」の部分。それから「伝える内容の工夫」の他の項目を埋めていった。
順に「伝え方の工夫」「伝える体裁の工夫」と埋めていった。
書いてみて、これは便利だと特に思った部分は、「伝え方の工夫/顧客と商品・サービスの関連性」のところ。
この本では、顧客の状態を

  • 探索者前期:あなたの商品に気がついていない
  • 探索者後期:あなたの商品が含まれる、ある一つのカテゴリーに興味がある
  • 購入者期:あなたの商品に興味・感心がある
  • 支払い期:あなたの商品を気に入り購入しようとしている
  • 利用者期:あなたの商品を利用しているだけでなく、同じものを購入したり、オプションを購入したりしている
  • 友好的利用者期:あなたの商品を購入した上で、好意的にほかの人に紹介している
  • 否定的利用者期:あなたの商品の使い方が良くわかっていない

の7段階で分類してある。

どの状態にあるかによって、アプローチの仕方が全く変わることがハッキリと意識できる。今までターゲットは意識して定めていたけど、ターゲットの状態については漫然と行っていたので、この手法は目からウロコだった。

この本は、コンテンツ・マーケティングを本格的にやっていきたい方には、とてもオススメの本だと思う。この本にかかれている手法は、Webだけにとどまらず、チラシやパッケージ、ポスター、プレゼン資料ととにかく「顧客に何かを伝えたい」という場面でのベースとなる手法の様に思う。
コンテンツ・ブリーフができたので、これを元に、コンテンツ内容の方を進めていくことに。

事業内容につていて考えてみる

会社理念、会社名、ロゴと順調に決まってきたので、事業内容について考えてみた。
闇雲に考えるのも何なので、自分の棚卸し時に使用したビジネスモデル・キャンバスを会社向けに書くことにした。
ビジネスモデル・ジェネレーションに書かれている順番にそって9項目を埋めてみた。

1.顧客セグメント(誰に売るか)

最初が肝心だと思うので、スモールスタートを考えて狭めに設定。いきなり、一般人や一般の会社を相手に仕事を始められると良いのだが、平日18時〜と土日祝日しか時間を割けないので、まずは知人や知人に紹介してもらいやすい人や会社をターゲットにしてみた。
ターゲットはズバリ、「デザイナーやデザイン会社」

2.提供価値(何を売るか)

これは、自分の棚卸しや理念を作った時に考えられたのですんなりと埋められた。
「デザインを熟知するエンジニアが提供するエンジニアリングサービス」や「ITCでデザイン現場の効率化」「ITCで仕事に付加価値をつける」となんとなく定義。具体的な詳細についてビジネスモデル・キャンバスを書き終えてからにしようと思う。

3.チャンネル

ここには、顧客セグメントにどうやってコンタクトをとりどうやって提供価値を届けるか記入する。
コンタクト手段としては、知人への営業、知人からの紹介、IDPCなどの団体に加入して一気に営業するなどを今のところ考えている。
価値提供に関しては、基本的にリモートで完結するように進め、必要な場合は直接会うって感じ。

4.顧客との関係

これは「事業パートナー」として考えていきたい。「下請け仕事」や「丸投げ仕事」は受けない事にする。

5.収益の流れ

これは、顧客からの売上。
他の収益のアイデアはあるけど、完全に異なるビジネスモデルになるので今回はここに記入しない。

6.キーリソース

ここは経営における資源は4つ、ヒト、モノ、カネ、情報について記入する。
モノもカネも特に持っていないので、完全に自分自身の「週20時間の労働時間」と「日々の情報収集能力」「問題解決能力」の3つになる。

7.キーアクティビティー

  • デザインに役に立つ技術の収集・調査・習得する。
  • 数得した技術をタイムリーに提供する。
  • 様々なITCに関する相談を無料で受ける。
  • 常にITCによる面白い収益方法がないかアイデを出す。
  • ITCで何ができるかを常に発信し続ける。

8.キーパートナー

ICT関連の友人(プログラマ、SE、エンジニア)
顧客でもあり協力者にもなるデザイナー

9.コスト構造

  • PCやプリンターやスマホなどのハードウエア
  • クラウドサービス利用費
  • 通信費(インタネット回線、スマホ回線)
  • 書籍代

これらを1枚にまとめると次のようになる。

Studio Under The Treeのビジネスモデル・キャンバス

これらを元に具体的なサービスを色々と書き出しブラッシュアップして、とりあえずスタートが切れる状態に近づけた。具体的な内容は次の通り。

Desital Design WorkSpace
デジタル作業環境の設計・構築
Web & IT Review
WebとITに関する最新レポート
WordPress BackOffice
WordPressの構築・デザイン
MA & CRM BackOffice
MAやCRMの導入コンサル・環境構築・運用サポート
FileMaker BackOffice
FileMakerを使ったオリジナルアプリの開発

詳しい内容については、このサイトのトップページを御覧ください。

ロゴを作った

社名も決まり、今後名刺やWebサイトを作る上で必要になってくるロゴを作ってみた。
ロゴを作る理由は色々あるけど、会社のイメージや雰囲気を瞬間的にビジュアルで伝えたり、会社の固有性を演出して覚えてもらいやすくするという言う点が大切だと思っている。
いい加減なロゴを作るといい加減な会社に見られてしまう、そんな会社の顔的な部分を担うので、いざ作るとなると結構大変。しかも長年使うことも想定しなければならない。
実際に仕事でロゴを作成するときは大体次のような手順を踏んでいる。

  1. まずはロゴタイプの方を先に検討する(マークよりも文字の方が読まれるのでこちらを先にして雰囲気とか方向性を決める)
  2. 莫大な数のあるフォントの中から候補を選ぶので、持たせたい雰囲気やイメージを言葉にしておく
  3. 最終的に5案ぐらいに絞る
  4. 会社のコンセプトやイメージ、ロゴタイプに合うようなロゴマークを考え図案化する
  5. ロゴマークとロゴタイプの組み合わせを考える最終ロゴ案を5案ぐらい作る
  6. クライアントが判断しやすいように、出来上がったロゴ案をイメージマップにマッピングする
  7. それぞれのロゴ案のコンセプトを言葉にしてメモを作る

結構ヘビーで時間のかかる作業を行うのだけど、今回はクライアントが自分なので色々な作業を省いて進めてみた。

ロゴタイプを検討する

社名が英文なので、欧文書体から探し始める。
欧文には大きく分けてセリフ(ローマン体とも呼ばれる)とサンセリフ(日本ではゴシック体と呼ばれている)があるけど、今回は「カジュアル」で「親しみやすく」そして「元気」なイメージをもたせたいので、サンセリフの中から検討することにした。
所有する欧文サンセリフは数百にのぼる。流石に検討の幅が広すぎるのでロゴとしてよく使用される書体を選んで検討に入る。

Helvetica

  • 世界中で最も使用されている書体と言われている
  • 普段目にすることが多いと思う
  • TOYOTAやPanasonicのロゴに使用されている書体

Futura

  • 直線と円を基本に構成されたシンプルなデザイン
  • 近代的で幾何学的な雰囲気を持つ書体
  • ルイビトンやフォルクスワーゲンのロゴに使用されている書体

Gotham

  • 検討してみたかったけど所有していなくて断念
  • 余裕が出たら購入してみたい書体
  • オバマ大統領のキャンペーンに使用された書体

DIN

  • ドイツ工業規格のための書体
  • 近年世界的に流行している書体
  • 東京オリンピック2020のロゴに使用されている書体

Myriad

  • AppleやAdobeのコーポレートフォント
  • iPodやiPhoneなどの製品名に使用されている

Univers

  • 著名な書体デザイナー アドリアン・フルティガーによって制作された書体
  • Helveticaによく似ているが柔らかい感じに仕上げてある
  • スイスエアラインズや無くなった三洋のロゴに使用されている。

Avenir

  • 著名な書体デザイナー アドリアン・フルティガーによって制作された書体
  • Futuraによく似ているが、これも柔らかい感じに

Frutiger

  • 著名な書体デザイナー アドリアン・フルティガーによって制作された書体
  • 空港のサイン用文字として開発されているので、視認性が高く遠くからでも読める

Optima

  • 高い視認性とエレガントさを持つ
  • グッチやアストンマーチンのロゴに使用されている

Gill Sans

  • 古代のセリフを元にして作られた書体
  • フィリップスやプジョーのロゴに使用されている

候補を色々と見比べてみて最終的にFuturaに決める。
選んだ理由は単純にFuturaが好きだからというものもあるが、先進的でいて信頼感もありながら元気のある感じがとてもマッチしていると思う。

ロゴマークを検討する

新たに作ることも考えたが、ずっと個人の名刺に使用していたマークを使用することにした。
作った記憶を辿ると次のような事を考えて作成していた。

  • 木と落ちているリンゴでなんとなく「木下」を想起させるシンプルなイメージに
  • 丸を基本として、木の幹にあたる部分は甲骨文字をラフにトレースして使用
  • それぞれの要素を1:1.618の長方形の中に収まるように配置した
  • 色は元気のある色に
  • マークに使用する色は、色々な使用場面を想定して通常2色程度にするのだが、Webと名刺程度にしか使わないと思われるので、豪華に5色使う形に

最後はロゴマークとロゴタイプをあわせて微調整。
今回は作業はかなり決め打ちで、行ったので結構サクサクと作業が進んだ。
屋号とロゴができたのちょっと会社っぽくなってきてワクワクしてきた。次はぼんやりとしかイメージしていない事業内容について考える。

屋号を考えてみる

会社の理念が出来上がった所で、屋号を考えることにした。闇雲に考えるも何なので、アイデア出しについてはつぎの事を考慮してみた。

覚えてもらいやすい名前

個人事業主とはいえ、個人名でなく屋号を覚えてもらいたいので覚えやすい名前に。巷にあふれる単語ではなく固有性の高い名前のほうが引っかかりがあって覚えてもらいやすそう。しかも、覚えてもらうためには、なにかしらのインパクトが必要。理想をいえば「トンチ」が効いている名前がお客さんの記憶に残るハズ。

ドメインの事を考慮した名前

「屋号=Webサイトやメールアドレスのドメイン」であったほうがコミュニケーションコストが低いと思う。IT系の仕事をおこなうので、最低限このあたりはやっておきたい。もちろん、入手しやすいドメインである必要がある。

何をする会社なのかわかる名前

屋号から業種・業態が予想できる方がコミュニケーションコストが低くて良いと思う。明確にやることが決まっているのならばよいが、屋号でやれることを限定してしまうのは良くないのでこれに関しては注意が必要。 これらの条件をもとに色々と候補を考えてみた結果は次の通り。

  • Studio Under The Tree
  • Studio KinoFumi
  • Digital Design Compass
  • 木下Digital工作舎
  • 木下情報デザイン室

最終的に「Studio Under The Tree」に

決めた理由はつぎの通り。

  • 個人名が「木下」なので単純に英訳してみて「Under The Tree」に。
  • かれこれ10年ほど使っているドメインが「under-the-tree.jp」だったというものもある。
  • どんな屋号が良いか友人に相談した時に「Under The Tree」の評判が良かった。
  • 個人名から屋号を思い出してもらいやすいし、屋号から個人名を思い出してもらいやすいと思った。
  • ちょっと笑わせるおちゃめな感じがする。
  • とは言えは、「Under The Tree」だけでは、何をするのかが漠然としているので、(画家・彫刻家・写真家などの)仕事場、アトリエ、工房という意味のある「Studio」を追加してみた。
  • 屋号を考えている時に、豊田市美術館で観た「奈良美智 for better or worse」展で「UNDER THE TREE」という作品(上の写真に載ってメガネをかけた女の子の作品がそれ)に出会い。やっぱりこれにしろとということかと天啓を受けた。

最終的に「何をする会社なのか?」が今一わからず不思議な感じがするけど、代表者の名前を見れば腑に落ちる屋号にできたと思う。名前が決まったので、次はロゴマークを作る作業へと進む〜。

会社の経営理念を作ってみる

経営戦略と自分のリソースについて大体把握したので、実際に経営理念を考えてみることに。色々な会社の経営理念を読んではみたものの、色々な理念を読めば読むほど多種多様で何処から手をつけてよいのか今ひとつわからなったので色々なサイトを見て回ることに。そして見つけたのが次のサイト。
「心に響き、役に立つ経営理念の作り方」
http://vision-leadership.net/management-vision-howto/

このサイトでは、経営理念を次の4つの要素に分解してある

  • 使命・存在意義(ミッション)
  • 信念・価値観(バリュー)
  • 行動指針・行動規範(ウェイ)
  • 目指す姿・目標(ビジョン)

自分にはこれがとてもわかりやすく、それぞれについて自分のリソースを鑑みて考えていくことにした。

使命・存在意義(ミッション)

「自分の会社が何者で何のためにやるのか?」について考えるてみる。
使命・存在意義に関係しそうな自分のリソースや関心・嗜好性を箇条書きにすると、

  • IT関連の知識と技術
  • グラフィックデザイン全般の知識と技術
  • 平日は18:00以降、提供できる時間は週20時間ぐらい
  • デザイン作業も楽しいけどエンジニアリングの方がもっと楽しい
  • エンジニアリングで人助けをしたい

てな感じ。これからキーワードを抽出して一つの文章にしてみると「グラフィックデザインの事を熟知しているエンジニアが、デザイナーをエンジニアリングで助ける会社」という感じになる。

信念・価値観(バリュー)

次に「固く信じて疑わないこと、判断や行動の基礎となるもの」について考えてみる。そこで出てきたのが「技術やデザインが世の中を便利・快適にする」という言葉。この信念は不思議と幼少の時から持っていたので、当たり前のことかもしれないけど、すんなりと出てきた。

行動指針・行動規範(ウェイ)

これは「どう行動するのか?」ということ。普段何気なく行動しているけど、改めて考えてみると色々と発見がある。今回は普段やれていないことやりたいことを含め書き出してみることにした。

  • PDCAサイクルを確実に回しながら行動する
  • お客様のお客様に満足してもらえるかを考え行動する
  • お客様が儲かるかを考え行動する
  • お客様にできるかを考え行動する

目指す姿・目標(ビジョン)

これは難しい。事業の計画も立てていない中では何を書いてよいか迷う。色々考えた結果「多くのデザイナーを幸せにする」というのが今のところの目標になった。

で、この4つをそのまま会社概要に掲出しても良いんだけど、ちょっとキャッチーじゃないので、数日時間をかけて「ミッション」と「ビジョン(行動指針)」の2つに集約してみた。実物はこちらで御覧ください。